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Q&A <2008年>

Q海水から燃料を作る技術について
海水から燃料を作る技術があると聞きました。
現段階で、作るのに必要なエネルギーは、作られるエネルギーよりも少ないのですか?
よろしくお願いします。

海水から燃料をつくる技術があると聞きました、ということですが、我々の研究所で現在研究中の「核融合」技術のことを指していると思います。
この研究に興味を御持ちいただきありがとうございます。

端的に質問に答えさせていただけば、この技術によって「作るのに必要なエネルギーが作られるエネルギーより実質的に大きくなる」のは残念ながらまだ将来のことです。
以下に核融合技術について簡単に説明させていただきます。

核融合技術とは、水素(原子核が陽子一個より成る)の倍の重さを持つ重水素(陽子と中性子ひとつづつ)と水素の3倍の重さを持つ三重水素(陽子一個と2個の中性子をもつ)を反応(合体)させ(核融合反応といいます)、その際生じるエネルギーを利用する方法のことです。
我々の研究所をはじめとして世界各国で活発に研究されています。

核融合反応を起こすには、重水素や三重水素を、高温高密度のプラズマ状態(原子核と電子がバラバラに成った状態)にして狭い領域に、十分な時間、閉じこめる必要があります。そしてこの反応で生じたエネルギーを電力等に変換する技術が核融合技術です。

海水には重水がわずかながら(0.015%程度)含まれていますので、海水から重水素を取り出し核融合の燃料として使います(この時にも若干エネルギーが消費されると思います)。また三重水素も海水から作ります。

次に高温高密度のプラズマを作るのにエネルギーが必要で、ここで大きなエネルギーが消費されます。
これまで我々は、高温高密度のプラズマをいかに長く閉じこめるか、ということを行ってきました。現在、我々が研究を進めている方式で「プラズマを作るために必要なエネルギーより大きなエネルギーを取り出す」ことができるという十分な見通しが得られています。
また、国際協力のもと、今年からフランスに10年の予定で建設が始った「ITER(イーター)」という装置では、投入したエネルギーの十倍程度のエネルギーを取り出すことを目標としています。したがって、ITERがうまく稼働すれば「作るのに必要なエネルギーが作られるエネルギーより実質的に大きくなった」と言えることになります。
2008年6月18日

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