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Q&A <2009年>

Q1回の核分裂から発生するエネルギーは1回の核融合から得られるエネルギーより大きいにもかかわらず、核分裂を利用した装置よりも核融合を利用した装置のほうが大きなエネルギーを発するのはなぜですか?

ご質問の内容は原子レベルの核反応で発生するエネルギーと実際にエネルギー源として利用する時のエネルギー利得の違いを聞かれているものと判断致します。
まず、原子レベルでの核反応において、核分裂は原子力発電所で使われているウランを例にとりますと、代表的な核分裂反応(235U + n → 95Y + 139I + 2n)で発生するエネルギーは約200 MeV(ジュールに換算すると3.2 x 10-11J)です。一方の核融合では現在想定されている重水素(D)と三重水素(T)の反応(D + T → 4He+ n)では17.6 MeV(ジュールに換算すると2.82 x 10-12 J)で、確かに核分裂反応で発生するエネルギーは核融合反応で発生するエネルギーよりも大きいことになります。次に、エネルギー源とする場合は、燃料を同じだけ(同じ重量)燃焼させるものと考えます。それぞれ核分裂と核融合で使用される燃料1kgで得られるエネルギーを計算してみましょう。ウラン1kgには2.56 x 1024個の原子(ウラン原子の重さは3.9x 10-25kg)が含まれており、これが全て核分裂したものとすると8.2 x 1013Jのエネルギーを得ることになります。一方、核融合燃料1kgには重水素(D)と三重水素(T)原子(両方の原子の重さの和は8.35 x 10-27kg)が1.2 x 1026個づつ含まれており、全て核融合反応を起こしたとすると3.38×1014Jのエネルギーを得ることになります。従って、この例では核分裂よりも核融合の方が約4倍のエネルギーが得られることになります。これは上記の計算からも分かりますように、ウラン原子の方が重 水素や三重水素の原子よりも重量が重く、同じ重量の燃料を考えるとその中に含まれる原子数の個数はウランの方が少なくなるからです。
2009年1月14日

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