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Q&A <2010年>

Q核融合のメンテナンス費について
この度、学校で核融合のメンテナンス費を調べることになりました。
インターネットで調べていこうかと思ったのですが、専門に研究されている方々に伺ったほうがより良い調査になると思ってこういう形で質問させていただきます。

さて、まだ実現されていない核融合発電ですがこれまで研究を進めてきた現状で将来に1つの核融合発電所ができたと想定して、メンテナンスはどのくらい頻繁に行われますか?1年に1回のようにどのくらいの期間に1回とお答えいただければうれしいです。もちろん違った形でのお答えでも構いません。

また、その1回のメンテナンスの費用はどれくらいに上るのでしょうか?
2つの質問はともに1つの発電所あたりについてです。

いかんせん、まだ実現化されていないことについての質問ですからお答えが難しいのは承知しております。しかし、何らかの形で核融合のメンテナンスについて知りたいと思っておりますのでお返事をお待ちしております。

核融合発電所は原子力発電所よりも放射線リスクが低いことから、法的な規制は緩やかになることが期待されます。メンテナンスに当たる定期検査が、原子力発電所では電気事業法施行規則によって、13ヶ月を超えない時期で実施するよう定められていることを考慮すると、核融合発電所の定期検査は1.5年~2年間隔とす ることが考えられます。
一方、核融合発電所の運転費は、原子力発電所と火力発電所の中間と予想されます。統計資料によると、運転費は火力発電所で3円/kWh、原子力発電所で4円/kWh程度となっていますので、核融合発電所では3.5円/kWh程度が期待されます。1回の定期検査に係る費用は運転費の1/3程度を占めると推定すると、100万kWの核融合発電所の定期検査費は、稼働率を80%とすると、約80億円/年と見積もられます。ただし、中性子照射量の多い第一壁や増殖ブランケットなどの炉内構造物の交換が、一定期間の運転後に必要となるため、その費用が別途発生します。炉内構造物の交換費用は,構成材料や1回当たりの交換量に大きく依存します。核融合科学研究所で検討しているヘリカル型核融合発電炉では、第一壁の面積を拡げることにより交換頻度を少なくする設計を提案しています。例えば、交換する部分の設備費が250億円で交換頻度が10年というケースでは、交換費用は25億円/年と算出されます。
ご指摘のように核融合発電所の設計はまだ研究段階であり、ここでご紹介した数字は様々な仮定に基づいて算出されたものであることはご了解ください。ただし、核融合発電所は、現在の原子力発電所に比べて、経済的に同等以上であることが期待されています。
2010年7月21日

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