LHD

Home > Q&A> Q&A2015

Q&A <2015年>

Q
  1. 現在の技術において、核融合炉はどこまで小型化できるものでしょうか。
  2. その場合の出力はいかほどになるでしょうか。具体的な数値等示していただければ幸いです。
  3. 今後の研究の進展によって、さらなる小型化、高出力化が可能でしょうか。

核融合科学研究所が中心となって研究を進めているヘリカル方式は、ヘリカルコイルの捩れた磁場によってプラズマに電流を流さずに高温プラズマを保持できる特長を有しており、定常運転の発電炉に適しています。核融合科学研究所で設計している核融合炉FFHRは、平面コイルだけを用いるトカマク型と比べると、ヘリカルコイルを用いるために大半径*1が大きくなる傾向があります。同じ核融合出力の場合にプラズマに面する表面積を広くすると単位面積当たりの熱負荷が軽減されて熱設計条件が緩和されることから、大半径が大きくなることは必ずしも欠点ではないのですが、今回は、どこまで小型化できるかというご質問なので、トカマクの設計例を紹介させていただきます。現在フランスに建設中の実験炉ITERの技術をベースにして日本原子力研究開発機構を中心に2004-2009年に設計されたSlimCSは、プラズマ大半径が5.5 m、核融合出力が2.95 GWと報告されています。また、革新的な小型炉として、プラズマ電流立ち上げに用いる中心ソレノイドコイルを無くすことによって小型化を追求したVECTOR(2002-2003年)では、2.5 GWの核融合出力を3.2 mのプラズマ大半径で達成する設計が提案されました。核融合炉は、プラズマを囲うブランケットで核融合出力を熱に変換し、また、ダイバータという機器で核融合反応で生じるヘリウムを排気しますが、主にこれらの温度上昇で小型化が制約されています。小型化のためには実用的な超耐熱材料の開発が期待されます。
*1 トーラス状プラズマをドーナツに例えたときのドーナツの輪の半径。プラズマの外側にコイルを配置するため、炉の半径はこれより数メートルほど大きくなります。
2015年7月23日

Home > Q&A> Q&A2015

Q&A

皆様からのご質問と回答

環境監視情報

重水素実験情報公開

e-mail情報配信登録

登録された方に核融合科学研究所の情報をメールにて提供します。

重水素実験について

市民説明会について