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Q&A <2015年>

Q 貴研究所において放射線が発生する可能性はありますか。あるとすれば、それはどのような過程で発生するのでしょうか。 また、貴研究所からの排水、廃液、廃棄物等に危険性はないでしょうか。更に、これらは、何処へ排出されているのでしょうか。

 核融合科学研究所では、将来の核融合エネルギーの実現を目指すための「重水素実験」を計画しています(現在は未実施)。この実験において、プラズマの生成時に燃料として使用する重水素ガスの一部が核融合反応を起こし、微量の放射性物質であるトリチウム(三重水素)と放射線である中性子が発生します。
 1回の実験で発生するトリチウムは、最大で400万分の1グラム(1億ベクレル)です。これは法的には放射性物質として扱わなくてもよい量(法的には10億ベクレル 以上で放射性物質としての取り扱いを必要とされます)ですが、弊研究所では以下に記載する方法により厳密に取り扱いを行います。ちなみにトリチウムは、宇宙線などの影響で自然界にも存在しており、人体内にも50ベクレル程度のトリチウムが存在します。
 重水素実験で発生したトリチウムは、使用した重水素ガスと一緒に除去装置を用いて酸化させ、水の形にして回収します。除去装置では、90%以上のトリチウムを除去・回収し、国が指定する機関である公益社団法人日本アイソトープ協会に引き渡し、残りのガスは、法令基準の1/25以下であることを確認して排気塔から放出します。この排気塔から放出されるトリチウムを人が取り込む量は、最大でも、研究所の敷地境界に1年間ずっと人が立ち続け、敷地境界でトリチウム濃度が最大となる風速の風が、排気塔からこの人の方向に1年中吹いていると仮定して評価しても、人体にもともと存在するトリチウムの量の15分の1以下です。このため、重水素実験に起因するトリチウムによる被ばくの影響は無視できるほど小さいといえます。なお、人体内には50ベクレル程度のトリチウムの他に、カリウム40、炭素14などの天然の放射性物質が、それぞれ4,000ベクレル程度、2,500ベクレル程度、太古の昔より存在しています。
 発生した中性子は、実験建屋にある厚さ2メートルのコンクリート壁で遮へいし、1000万分の1以下に減衰させます。壁をわずかに通過する放射線量は、研究所の敷地境界のところで年間0.002ミリシーベルト(自然に受ける放射線の1000分の1以下)となり、遠方では放射線量がさらに小さくなります。また、実験で生成するプラズマが消えると即座に放射線の発生は止まります。
 機器のメンテナンスで発生した放射性廃棄物は、可燃物、不燃物、液体等に分類して、日本アイソトープ協会指定の容器に収めて一時保管された後、同協会に引き渡します。一般の排水、廃液、廃棄物等と、放射性廃棄物は厳密に区別されます。
 弊研究所の目的は、将来の核融合エネルギーの実現を目指した高温のプラズマに関する学術研究を行うことです。生成されるプラズマは希薄な電離ガスで、数千万度以上の高い温度になりますが、密度は大気の10万分の1以下と低いため、プラズマ自身の持っているエネルギーは小さく、暴走や爆発するようなことはございません。どうぞご安心下さい。

2015年8月10日

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